生物は地球だけに存在するのか

我々が知ることが出来るのは、地球上に存在する(あるいは、生存していた)生物だけである。他の天体に生物はいないのだろうか。地球は、生物を持つ、宇宙でただ一つの星なのだろうか。

それについて結論は出ていない。地球型の生物を考えれば、水が液体で存在しなければならないから恒星を取り巻く惑星のうち、恒星からの距離が適当でなければならない。太陽系で言えば、火星は寒すぎ、金星は熱すぎる。また、恒星はその大きさで寿命が決まっており、太陽の寿命は100億年くらいで、それより大きくなければ寿命が短くなる。太陽は今50億歳くらいで、生命(地球生物)は40億歳くらいだ。太陽の2倍の大きさだと、その星の寿命は13億くらいで燃え尽きてしまうので、生命が誕生しても十分進化できる余裕はないことになる。生命の発生と進化には長い時間が必要であるから生命を持てる星は限られてしまうと考えられる。

しかし、宇宙には莫大な星があるから、太陽系や地球と似たものはあるし、そこでは類似の化学進化が起こると考えられるから、有機物が生成し、生命が発生しているかもしれない。この地球の深い岩石の内部にも、化学合成型の細菌がいることが分かってきているから、もしかしたら、これらの先祖は、かつて隕石として他の天体からもたらされたものかもしれない。となると、生命の発生は、地球においてではなく、他の天体においてかもしれないし、太陽系誕生のずっと前かもしれないという考えも否定できない。すなわち、生命の種子は地球においてではなく、他の天体においてかもしれないし、太陽系誕生のずっと前かもしれないという考えも否定できない。すなわち、生命の種子は宇宙に広く存在すると考えるパンスペルミア説もまだ否定できないのだ、それは隕石の中の有機物の存在や火星由来の岩石などの調査によって可能性を調べることが出来るし、そのような研究もおこなわれている。