オアシスの老人

<あらすじ>

二つの町に挟まれたオアシスに「1人の老人」が座っていました。
老人の前を通りかかった男が老人に尋ねました。「これから行く町はどんな町ですか?」

老人は質問に答えず、逆に聞きました。
「今までいた町は、あなたにとってどんな町でしたか?」

男はしかめっ面して「たちの悪い人間が多くて、汚い町ですよ」

老人は答えました。「あなたがそう思っているなら、次の町もたちの悪い人間が多くて汚い町だよ」

しばらくすると、さっきの男が来たのと同じ町から「別の男」がやってきました。

別の男は同じように聞いてきました。「これから行く町はどんな町ですか?」

老人は質問に答えず、逆に聞きました。「今までいた町は、あなたにとってどんな町でしたか?」

別の男は「親切な人が多くて、きれいな町です」
老人は答えました。「あなたがそう思っているなら、次の町も親切な人が多い、きれいな町だよ」

 

<解釈>
視座とは「物事を見る姿勢や態度、立場」のこと。
意識とは唯一のものではなく、物事を見る態度や立場の数だけ存在するのだ