寓話

泣き婆さん

<あらすじ> 京都の南禅寺の門前に、”泣き婆さん“と呼ばれるお婆さんがいました。 雨が降ったら泣き、天気が良ければ泣く。いつも泣いてばかり。 南禅寺の和尚が尋ねました。 「婆さん、お前さんはいつもなぜ泣いているのだ?」 婆さんはこう言いました。 …

オアシスの老人

<あらすじ> 二つの町に挟まれたオアシスに「1人の老人」が座っていました。老人の前を通りかかった男が老人に尋ねました。「これから行く町はどんな町ですか?」 老人は質問に答えず、逆に聞きました。「今までいた町は、あなたにとってどんな町でしたか?…

ラクダと水に浮かぶ棒切れ

<あらすじ> はじめてラクダを見た者はこの未知なものから逃げだした。ニ度目に見た者は近づいた。三度目に見た者は勇気を出して、ラクダにつける面繋(おもがい)をつくった。 慣れたということは、こんなふうに、すべてをなんでもないものにする。恐ろしく…

六人の盲人と象

<六人の盲人と象> ある日、6人の盲人が象を触ってその正体を突きとめようとしました。 1人目は象の鼻に触り、「象とは蛇のようなものだ」と言いました。 2人目は象の耳に触り、「象とはうちわのようなものだ」と言いました。 3人目は象の足に触り、「象…